2017年9月9日土曜日

高平作品との出逢い

「竹うちさんならお好きだと思うんですが。」と何度も問屋さんに不思議がられながらも今までご縁のなかった高平良隆氏の作品との出会いが加賀友禅の新作展でありました。

加賀友禅の中ではべらぼうに高価というわけでもなく、作品に嫌いなところがある訳でもなく、逆に作品に取り組まれる姿勢に関心する話も多かったので、「ひょっとして自分の目は節穴か?」と戸惑うこともありました。

しかし、今回の新作展では娘と二人同時に「これ!」と思える高平良隆氏の附下げに出会えました。


いままでに拝見した作品では呉服屋の勘みたいなものが働かなかったのです。
というより、当店で仕入れの時に大切にしている「お似合いになりそうな何人かのお得意様のお顔や着姿が直ぐに浮かぶ作品」に出会えていなかったのです。


今回のようなことがあると、呉服屋の常套句のようにも思われている「着物は出会い」と言う言葉をあらためて実感します。